外資系の文具屋さんの話

[雑記]

うちの会社から自転車で5分ほど走ったところ、淀屋橋の御堂筋沿いというオフィス街のど真ん中、超一等地ににoffice depot/オフィス・デポという米系の文具店があった。
出店したのはおそらくここ数年の話だろうと思う。

場所は良いし店は広いし、でたまに使っていた。

そのオフィス・デポ、先日行ったら店の中の商品がガラガラになっていて、見るとこの3月31日で閉店します、すべての商品が3割引ですよ、ということに。


なんだそういうことか、といやーな気持ちになった。またかいな。

おそらく儲からなかったから撤退、ということなのだろう。
ウェブで調べたら、本国であるアメリカでも規模縮小、日本は近いうちに撤退、ということらしい。

ここからは推測の話だけれども、これだけ大資本の店舗が一等地に出店したことで、周辺のオフィス街を相手にしてきた従来の小規模な文房具屋さんはかなりの打撃をこうむったに違いない。ひょっとすると店を閉めようかというところもあったかもしれない。

この手の外資の商売、スターバックスと純喫茶についてのエントリーでも書いたが、大きな資本にモノを言わせて、どかーんと一等地に店を出し、周囲からライバルを消し去ったはいいが、ライバルがいなくなってもやっぱり儲からんかった、で撤退というのはいかがなものか。最近は日本のチェーンストアでも似た話がありますよね。郊外に大型店舗をたてて、駅前をシャッター通り化させておきながら儲からなかったからハイ撤退。

こちらも商売をやっている身としては、資本の論理を否定するつもりもなく、彼らのやり方もドライではあるが何も間違ってはいないと思う。もし自分がその会社で店舗の出店を担当する立場なら同じコトをするだろう。しかし一消費者の立場にたったときには、なんともやりきれない気持ちになる。

間違いなく言えるのは、こういうことが続き、小規模な商売が少なくなっていくと「街が荒れる」感じがするなぁと思う。街の生態系と資本の論理は相容れないところもある、という話です。

良い例が本屋さん。本の十数年前まではどこの駅前にも本屋さんがあった。それが今やひどい状況になっている。


とか言いながら私もamazonのあまりの便利さに悔しいけれども屈してます。難しいですね。

この話、大資本だったらダメ、という単純な話でもない。個人的には吉野屋やマクドナルドというメニュー限定の食べ物系はあまり街を荒らしていない気がする。これについてはまた。