56年目スタート

10月から当社の新しい期がスタートしました。
法人としては56年目、創業からは70年目の年になります。

私は49歳で小学生の頃の社屋を覚えている程度、私より古いスタッフも沢山いますがさすがに創業の頃を知っている人はもう誰もいません。
創業当初は「タイプ印刷、謄写印刷」という看板を掲げていたのですが、タイプ、謄写版(ガリ版)のどちらも、今は機械さえ社屋には残っていません。

創業当初のものが無い、というのは寂しい思いもありますが、印刷を取り巻く環境が変化をつづけていて、それに対応し続けた結果です。それよりも今起こっている技術革新や市場のニーズの変化に対応していかねばという責任感の方が前に立ちます。


大阪市西区という都心で、社屋の中でデザインから製本加工まで全ての工程が一貫して生産できることが当社の特徴、おそらく30年以上前から変わることのない当社のスタンスです。
つい十数年前までは、本社の3階で面付け、フイルム出力、刷版という製版の工程が1つのフロアすべてを占めていました。
そしてこの十数年のあいだに、少しずつ工程がアナログからデジタルに置き換わりながら、9月の半ばにこの3階のフロアがPOD(プリントオンデマンド)のデジタル印刷械が6台、PP表面加工の機械が2台の完全デジタル印刷専用工場になりました。
これには感慨深いものがあります、とうとうPODでワンフロアを占拠するまでになったかと。

そうやって作っているもの自体は20年前と比べても変わらないのですが、作り方が変わることで、作りあがった完成品の品質、スピードは当時とは隔世の感があります。


カラー4台、モノクロ2台の最新デジタル印刷機が並びます。

とか言いながらも、このフロアの隅っこには100%アナログの、特色をつくるための自動調色機(指定された色を、インキを混ぜ合わせてつくる機械)があります。これでアナログの軽オフセットがまたよく活躍しているのも面白く、嬉しかったりします。