当社は日本グラフィックサービス工業会(通称JaGra ジャグラ)という印刷の全国組合に所属しており、私は現在ここの副会長を拝命しています。
3年前、当組合の会長から「うちの組合主導で、組合員に提供できるDXツールの開発をやるぞ!お前、何か担当せい!」と言われ、もう1人の副会長とともにDX委員会を編成しました。
JaGraコンパクトDXと名付けられたこのプロジェクト、会社内のDX化と創注のためのDXに大きく二つに分かれ、私は後者を担当しております。
今回、このDXプロジェクトによって新たなプロダクトが誕生しました。「ジャグラコンパス」と名付けた、「紙でできた、一人ひとりの住所を入力すると、そこから最寄り(直線距離)の避難所を3ヶ所表示する地図」です。
個人や拠点の住所を入力すると、そこから直線距離で最も近いところ3ヶ所の緊急避難場所を地図上にポイントして、ポスターや冷蔵庫に貼っておくようなチラシにできます。
避難場所のデータは国土地理院のウェブサイトに掲載されているデータから引用しています。
大阪市西区江戸堀2丁目
東京都中央区日本橋小伝馬町各自治体で配布されているハザードマップがあるんじゃないの?と思われるでしょうが、ハザードマップはその自治体の避難場所は掲示されていても、隣接する自治体の情報が掲載されていなかったりします。自治体の端っこに自宅や職場があるとすると、隣の自治体の避難場所の方が近い場合もあるでしょう。なので、「自分の位置を中心に置いて、最寄りの避難場所を表示」できることは大切。
なにかあったらスマホを見て、避難場所を探したらいいじゃないか、という声もあがります。がしかし、何かあったときにスマホの電波が生きているとは限りません。能登の地震でも携帯回線の復旧に時間がかかったことは記憶に新しいと思います。
そのようなときのために、とにかく「備える」ことに特化し、もしもの場合を自分ごととして考えてもらうためのツールになれば、と思いでジャグラの委員会メンバーと共に一生懸命つくってきたサービスです。
ついつい記憶から消えてしまうスマホの情報ではなく、紙に印刷されたモノを壁に貼ったり携帯することで備える。
徐々に一般の方々にリリースできるようになってきました。今後が楽しみなツールです。