嬉しい記事が!

2週間ほど前のことです。朝日新聞に目を通していると、ある記事に目が止まりました。

記事のタイトルに「大学生、独力で教科書」とあります。

あれ?これってひょっとして・・・

と読み進めると。
そうでした。当社でお手伝いさせていただいた方の記事でした。

そもそもは約4年前、担当の女性スタッフから「未成年の大学生が教科書をつくりたい、ということで小ロットの印刷製本の相談に来られた」という報告を受けます。
もちろんその時は「ええ?教科書?文科省とやりとりして?」と半信半疑でおりました。いま思い返せば、少しでもその可能性に疑いの気持ちを抱いてしまい本当に申し訳ありません・・とお詫びしたい気持ちです。

思い起こせば最初は23部からの注文で始まりました。それからしばらくのやり取りが続き「またあの教科書の学生さんいらっしゃいましたよ!」と、担当の女性たちもだんだんと彼の挑戦に親身な気持ちを抱くようになります。
2年後にはついに文科省の検定に合格され、申請するための書類の項目を埋めるお手伝いをしたり。最初は漠然としたお話だったのがどんどんと具体性を帯びて、ついには全国の工業高校や教育委員会に送る見本誌として800部という数にまでなりました。

そして約4年の努力が実り、この春から教科書として実際に高校の授業で使われるそうです。

現役の学生が一冊の教科書を在学期間中に作り上げた、というのは教科書検定制度始まって以来の偉業だそうです。
すごいと思いませんか?
私はその道程を傍目から拝見していて、生半可な気持ちではそのモチベーションは維持できないだろうと感心しておりましたが、とうとうやり遂げてしまうとは!

一人の人間が「これをやり遂げる」と決め、動き続けて途上の困難も乗り越え前人未踏の域にまで達する、というプロセスをまざまざと見せていただき、「強い意志が成し遂げる力の大きさ、尊さ」を感じました。鳥肌モノです。
この偉業に当社とスタッフたちがすこしでも関わらせていただいたことに感謝します。

山下さん、本当におめでとうございます!