ロートレックとミュシャ展

今年の2月、新しくオープンした大阪中之島美術館。当社からも歩いて10分ほど。突如現れる漆黒の四角く巨大な建物。存在感がとても素敵です。
こちらで現在開催されている「ロートレックとミュシャ展」、この展覧会図録の印刷を江戸堀印刷所で手がけさせていただきました。


こないだの日曜日、この展覧会の図録をはじめとする各種の制作物にまつわるトークイベントを見に行ってきました。

印刷物制作にまつわる裏話もろもろという内容なのですが、私が聞いていても圧巻の内容。よくこんな大変な制作を任せていただいたなと改めて感動した次第です。

膨大な知識、作家と作品への思い入れを背景にした学芸員である平井様の熱意、それを美しい形にされたデザイナーさんたち(シナモン)、そして紙商社(竹尾)さんの適切な紙チョイス。これらが相まって印刷物ができあがるということを改めて強く認識した内容です。
聞けばもともとこの学芸員さん、デザイナーさんそれぞれが江戸堀印刷所のお客様だそうで、この小さな印刷所から生まれた出会いがここに繋がっているとのこと。
それぞれが歩いて10分の距離にある美術館、デザイナー、印刷所でできあがった図録をはじめとする数多くの制作物。月並みですがそのご縁に感謝しかありません。

江戸堀印刷所の小野が話す内容も工場の現場作業、色校正、製本、軽オフ、活版、デジタル印刷、と印刷知識が目白押し。こんなマニアックなトークイベントに人が集まるかと心配していたのですが、多くの聴衆が熱心に制作工程の話に耳を傾けておられました。


※写真は大阪中之島美術館の許可をいただいて撮影しています