読書録

この数ヶ月、家にいることも多く本を読もうと色々と買っては積ん読になってしまったりしていたのですが、久しぶりに「ああ、もうページ数が残り少ない・・」と読み終わるのが残念な本と出会いました。



いくつか目にした書評で絶賛されていて、自分でも読了してその絶賛も納得の内容。

重慶マンションという香港の有名な安宿に集まるタンザニア人商人のコミュニティに、日本人女性人類学者が潜入してタンザニア人の交易について語った本です。

と書くと、何が面白いのかわかりませんが、読んでいて、「うんうん。商いってこれが原型でもあり、かつこういう風に成立するのが現代風最先端の商売かも」と頷かされる内容。

タンザニア人商人が香港に来て、パキスタン人中古車屋から日本車中古車を買って、それをまたコンテナに詰めてアフリカに送って、その原価、中間流通のコスト、最終価格がこの値段になります、と詳細が価格決定のメカニズムまで含めて解説。

当然騙したり騙されたりはあるのですが、全体の流れとしては十分に商流が成立している。

と、説明が下手なので帯の内容を。
f:id:okatat:20200615204029j:plain


商売は信用が大事、というのが一周回って納得させられる内容です。おすすめ。