小口への装飾

本のなかみ、本文とか本身と呼ばれるのですが、これらはすべてのページが違うわけなので、うまくレイアウトを工夫できたら見せ方がいろいろと面白いことができるのでは、と思っていました。
例えばすべてのページに、少しずつ違う絵を配置することでパラパラマンガにすることも簡単にできると思います。(いずれ紹介します。)

今回は、ページのの小口部分に、縦にスライスされた文字の断片を少しずつずらせながら配置することで、文字を表現しています。
次の写真は4年前にミシマ社さんの「みんなのミシマガジン」で実験したもの。

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背表紙ではありません。小口です。
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ぎゅっとページを押さえるとこんな感じ
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中味はふつうの本文です


4年前の試みですが、なんだかこの技法(何という名前かは知りませんし、調べてもわからない・・)が好きで忘れられず、もっと簡単に表現できないだろうかと思っていました。
いちいち手作業のDTP作業で行っていると手間と時間がかかって仕方がありません。そこで、いろいろとツールを使い工夫してもらって、作り方を標準化し、半自動で作れるようにしてもらいました。
前にもありましたが、こういう一見くだらない技法の開発にも馬鹿にせずに真剣に取り組んでくれるうちのスタッフ、最高です。

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これが何の意味があるの?と聞かれても、うーん。あまり意味は無いかも笑。
だけど、この技法によって背側から見ても小口側から見ても、本のタイトルが読めるって何か面白いとおもいませんか?

いずれ、名前をつけて世の中にひっそりデビューさせてやりたいな、と思っている技術のお話でした。