カスハラとおじさん

ホームページをみたよ、と電話を介して見積もり依頼や問い合わせをいただきます。

web上の情報だけで弊社を信用していただいてるわけで、ありがたい話です。昭和の時代なら担当の顔も見たことのない会社から印刷物を買うなんて考えられなかったはず。

ただ、お互い顔を合わせたことがないからでしょうか、意図せずちょっとこちらが引いてしまうような方もごくたまにおられます。

 

 

 

つい先日のニュースで、ビジネスホテルでフロントに激昂したうえ、「支配人を出せ、最高級の部屋に泊めろ!」と怒鳴った客が、警察が来た瞬間に逃げていった、との動画が生々しく流れていました。

なんとも酷いお客さん、いや客以前のクレーマーだなと呆れました。ただこのニュースでふと思ったことが。

 

 

当社にも、製品品質上の理由やコミュニケーションの行き違いなどで、お客様から電話できつくお叱りを受けることもあります。多くはこちらに責任があるので平身低頭お詫びをして解決に向けてのご相談となるのですが、ごくまれに「誠意を見せろ!」「上司をだせ」と女性オペレーターに延々と要求されたりする方も。

察するに、問題解決ではなく、まずは怒りをぶちまけたいのですか的な感じも。これ、カスタマーハラスメント(以下カスハラ)じゃないの?と思うのですが、このお客様が怒っている遠因には当社にも責任があるわけで、頭を抱えてしまいます。

ときには0対10でこっちが悪い!みたいなケースもあり、そういう場合は丁寧にお詫びを尽くすしかありません。問題はそうではないケース。お客様が勘違いされていたり、これまで一度たりとも問題にならなかったような場面にもかかわらず、初回取引のお客様から納品後に「話が違う!商品説明が足りていないから返品だ!」と言われたり。

 

先ほどのホテルの迷惑客と、当社に対してお叱りのお客様を同列に語るのは気が引けるのですが、上記の「誠意を見せろ!」系の方々は、ほとんどが「おじさん」です。中年以上の男性。どうしてなんでしょうね。

当社のお客様である中年以上の男性、ほとんどが上品で教養を感じるタイプなのですが、ごく一部のキレる方がいるせいで、「怒らせると怖そう」みたいなイメージをどうしてもおじさんに対して持ってしまいます。

なぜ女性でもなく青年でもなく、おじさんが電話の向こうで激昂するのでしょうかね?こちら側が女性オペレータなので軽く扱われる(と感じる)とプライドが傷つい(たような気になっ)て感情的になってしまうのでしょうか?

前向きな解決のための話し合いではなく、「誠意を見せろ!」「こっちの話を聞け!」だけではちょっとやりきれません。間違いを一切認めたくないんでしょうかね。

 

かくいう自分も50を過ぎて中年おじさんど真ん中。若い頃は齢を重ねたら自らの感情ってより上手にコントロールできると思い込んでいましたが、現実はそうもいかず。という意味でも先述のホテルのケースは色々と考えさせられます。

なお、当社では担当している女性オペレーターには、「もし電話の向こうでおじさん(をはじめとする一部のお客様やお客様候補)が強硬な要求をしたり、理由なく高圧的な態度を取った場合は、迷いなくお断りしてもいい、と日頃から言っています。当然ですよね、お客様ももちろん大事ですがそれとこれとは次元が違う問題です。

 

お客様と良好なコミュニケーションをとりつつ寄り添いながら、ご満足いただける印刷物を作るのが私たちの使命。ネットとメール、そして電話。これからはZoomなどのリモート面談も増えていくでしょう。

正しく準備して誤解のないコミュニケーションを心がけていきたいものです。