印刷現場、紙を扱うにあたって温度・湿度管理は必須です。梅雨時は湿度が高くやっかいなのですが、それよりも冬場の乾燥が大敵。紙は生き物ですよ、とよく言われるのですが、乾いた空気に長時間さらされた紙が、水を使うオフセット印刷機を通ることで伸縮をおこして様々な品質トラブルが発生します。
そうならないように、巨大な加湿器や温度湿度計を工場に配置しているのですが、それでも困ったことが。
冬場の工場、午前中は温度が下がりきっているので暖機運転が必要。暖房を十分にきかせて室温が上がると今度は湿度が急激に低下します。さらには、北側の壁に面している場所、換気扇に近い場所、出入り口に近い場所、といった工場内の場所によっても温度変化がそれぞれ違ったり。このように工場内での温度・湿度の急激な変化があることで、どこをどう対策すればトラブルの起こりにくい工場環境になるのか、というのは悩みのたねでした。
そこに(株)リコーさんから朗報が。とっても賢い環境センサーが発売されたのです。
固体型色素増感太陽電池 RICOH EH 環境センサーD201/D202 | 環境発電技術 | 産業向け製品 | リコー
ひとつのセンサーモジュールが1万円台。これで温度湿度が24時間365日計測できるという優れもの。
なんといっても、電池が不要というのがすごい。
このモジュールがbluetoothでタブレットとリアルタイムで交信、wifiで繋がったPCに温度湿度変化を記録しつづけてくれます。
工場内の環境改善のためには、正しい計測が肝となります。
いままではなんとなく「12月から2月の夕方が一番湿度が下がりやすいかも?」という感じのフワッとした印象でしかわからなかった空気の変化がすべて把握できるようになるのです。リコーのIoT万歳!と叫んでしまいました。
ということで10台以上購入を決め、現在テスト運用中。同業者の方、本当にオススメです。