昨年末に書いたエントリーのつづき。
クリアバック製本と銘打って、いろいろとサンプルを作っています。
新しくつくりました。「厚紙だけで構成された本」です。
一般的な無線とじは、0.1mm弱の厚さの紙(本文)を束ね、それより少し厚い0.1mm~0.15mm程度の表紙で巻く、というもの。
これ以上厚い紙で無線とじをするとどうなるか?
厚い紙は曲がらない(しならない)ので、本が最後まで開いてしまうことになり、本のノド(奥部分)と呼ばれる接着部が割れてしまう、ということになります。
むりやり本をぐうーっと押さえ込んで開いたら、バキッと割れた感じがして紙が抜け落ちてしまう、という経験をされた方もいるかと思います。
接着ができないなら、糸で綴じたら?
薄い紙なら「糸かがり製本」が可能ですが、厚紙はそもそも紙がキレイに折れませんので糸での固定も無理です。
これがクリアバック製本で本を作った場合、どうなるのでしょう?はたしてうまくいくのかな?
ということでクリアバック製本でサンプルを作ってみました。
0.4mm~0.6mmの範囲にある、5種類の厚紙だけで構成されています。
・富士共和製紙ディープマットインディゴ360kg
・五條製紙グロリアニューコート400gsm
・竹尾彩美カード412gsm
・五條製紙ドリームケント420gsm
・ダイワ板紙TKバガス450gsm
どんな用途があるのか?などを考えるまえに、まず作ってみて、どこまでなにができるかを模索中。楽しいです。