本木祭

久しぶりの投稿、もう9月です。
9月は私たちの業界団体である日本印刷産業連合会が定めた「印刷の月」で、全国各地で印刷関連の催しがあります。
そもそもなぜ9月が「印刷の月」か。

江戸末期に幕府の通詞(オランダ語の通訳)をしていた本木昌造氏が明治初期に金属活字を鋳造する技術を日本に持ち込み、そこから日本の近代印刷が始まりました。それまでは木版を使った印刷から、本木昌造先生の尽力によって金属活字による印刷が広まりました。この本木昌造先生の命日である9月3日にちなんで、9月を印刷の月に定めた、ということだそうです。

大阪の印刷業界団体では、顕彰碑が建立されている四天王寺で本木先生を偲ぶ「本木祭」を5年にいちど、9月のはじめに開催しています。前回の本木祭は2015年。本来は2020年に開催だったのですが、コロナで2年延期になり、7年ぶりの開催。業界の祖を偲ぶ機会などそうあるものではありませんので貴重な催し。私は今回はじめての参列で、秋空のもとに建立された本木先生の銅像を拝むことができ、この印刷のお仕事が綿々と続いて今に至っていることにあらためて感謝の気持ちを抱いた日となりました。f:id:okatat:20220918154327j:image