ミシン目愛好家のための新聞

印刷に施されたミシン目加工、これをピリピリとちぎるのが好きな人は多いのでは、と勝手に思っています。
個人的にもミシン目(とそれをキレイにちぎること)は大好き。ミシン目がやたら縦横に入ったメモ帳を作ってはピリピリと破って遊んだこともあります。

しかしミシン目が印刷物の主役になる機会は少なく、チケットや伝票印刷、ときどきカレンダー、ぐらいでしか登場しません。
いわば印刷物の脇役なのに、ちぎりにくければ全く意味をなしません。当社は、私がミシン目好きのせいもあり、ミシン目のちぎりやすさには結構こだわっている方かと思います。当社では紙質や紙厚にあわせて最適なミシン目がいれられるように、いろんなピッチのミシン加工をできるようにしています。

このいつもは脇役なミシン目加工、このたび準主役くらいの立場で登場させることができましたのでご報告。

京都の素敵な出版社、ミシマ社さんのサポーターをしている関係で、定期的に「ミシマ社サポーター新聞」の印刷を手がけています。
ミシマ社さんからは、「何か面白い加工や印刷があったら実験でもかまわないので提案してくださいね!」とありがたいお言葉をいただいています。
調子に乗ってつくった「ミシマ社サポーター新聞」、なんと新聞紙面をミシン目で埋め尽くすことに。

B4ペラの両面にスミ単色の印刷。
こちらが表面。


こちらが裏面。


写真ではわかりにくいですが、この裏面のレイアウトにあわせて、ミシン目がタテに5本、ヨコに7本はいっています。


「今日のおやつ」という記事で、全国のミシマ社サポーターの方々がご当地のおやつを投稿された内容がブロック状に編集されています。
このブロックにあわせてミシン目を入れているわけですが、これをピリピリとちぎって束ねると、こうなります。

本っぽくなりましたね(笑。

それがどうした?何の意味があるねん?と言われたらそれまでですが、ミシン目好きにはこの紙面でピリピリと何度もちぎれる楽しみがあるのでは?と思ったのです。
なんだこれは?!とお怒りのコメントもあるかと思いきや、さすが寛容なミシマ社サポーター。おおむね好評だったようで安堵しましたし、またやはり私たちと同じようにミシン目愛好家はたくさん(かどうかはわかりませんが)いらっしゃったことが確認できて、私たちとしても嬉しい印刷加工体験となりました。