紙の捨て方

耐水紙であるユポを印刷することが増えてきています。用途としては、冷凍食品の包装紙やお風呂ポスター、防災カードなど。

筆記適性もよく選挙の投票用紙にユポが使われているというのは有名な話。折っても投票箱の中で自然に開いてくるので、集計作業が楽になるそうです。

このユポ、樹脂からできた合成紙です。パルプからできた紙ではありません。しかし見た目も筆記適性もとっても紙に近い。

先日、ユポと製本糊の適性を試すため、ユポのメモ帳を作ってみました。紙ではありませんから、糊を使ってもくっつかなかったり、接着を強くすると今度はちぎれなかったりとか。世の中で販売されているユポのノートやメモ帳はほとんどがリング製本なのはこういう理由なのですね。

 

ところで、このユポは筆記適性が良いので書いているとユポであることを忘れて、ぽいっと紙と同じように捨てそうになりハッとして、あ、これはプラスチックと同じ扱いだったわ、と分別して捨て直します。

これって、私はユポが石油由来であることを知っているから分別回収をしようと思いますが、一般ユーザーはそんなことご存じないんじゃないかな?

世の中のユポ製品、意外と「捨て方」まで書いてあるものって少ないのです。ほんまにこれでええんやろうか?と個人的には疑問に感じています。なので当社ではユポを選ばれるお客様には捨て方の注記も含めてデザインされることをお勧めしています。

決してユポはダメな合成紙だ、といっている訳ではまったくなく耐水紙としての実力はすばらしいものがあります。古紙流通にはのっけられないだけで、正しく捨てればプラスチックよりも焼却炉の負担も少ない、とユポコーポレーションさんのウェブに書いてあります。

japan.yupo.com

紙の捨て方、海洋プラスチックの問題が取りただされる昨今、とても大切で印刷会社もしかりと調べないといけないなと感じます。

 

ちなみに、当社では耐水性能の必要な本、ノートやメモを作る際は、完全な耐水紙ではありませんが、十分な撥水性のある「OKレインガード」を一押ししています。筆記適性も十分で、紙として捨てられます。

 

こちらのサイトも非常に参考になります。新潟の田村商店さん。

合成紙・ユポ紙とは。耐水性、デメリット、印刷や種類など詳細を解説! | 機能紙選定ナビ

【2023年 最新】耐水紙・撥水紙|水に強い紙・水をはじく紙をご紹介 | 機能紙選定ナビ